2008年3月5日水曜日

ひな祭りと大雪

  昨夜、自宅や隣家の屋根に降り積もった大量の雪が、今朝からの気温の上昇で溶け出し、次々に塊となって軒下に落下して飛び散った。その光景と激しい連続音には恐怖を覚えるほど。雪塊の落下がおさまったら、今度は雪溶けの水滴が、雨どいに詰まっている雪を乗り越えて忙しく軒下に垂れて、まるで大粒の雨が降っているかのようなにぎやかな音楽を奏でていた。
  今日は啓蟄、春の陽光はもう目前、雪を被っていた樹木や、雪の中に埋もれていた畑のチューリップや菊の葉などは生き生きしている。丁度、季節はひな祭りの時期、かつて当家で「ひな祭り」をした日に大雪が降ったことを思い出した。
  当家のひな段飾りは、娘の初節句のときに妻の実家が買ってくれたもので、その後、傷んでいた段板や緋毛氈、橘と桜の置物などを取り替えて、孫娘に引き継いだ。娘が関東で産まれたこともあり、福岡に戻ってきても、ひな祭りは、毎年旧暦ではなく新暦3月にしている。
  今年の「ひな祭り」は、3月2日にした。その日は天気がよかったが、昨夜の大雪を見ていて、ふと、「ひな祭り」をした日に大雪が降ったことを思い出した。それは、娘がまだ小学生の頃、何年生だったかはっきりしないが、朝、目を覚ましたら外は一面の雪だった。
  母から電話、この雪でも「ひな祭り」に来るという。母は、毎年、娘の「ひな祭り」をすごく楽しみにしており、多少の困難など何のそのであった。私は、雪に強い舗装のしてある八木山バイパスを車で2往復して母を送迎した。母は娘をよく可愛がってくれたが、その母は、今は亡く、そして今は、私たち夫婦が孫の「ひな祭り」に、娘夫婦の家に行っている。歳月の移り変わりを感じるが、ひな人形は、30数年を経ても変わらぬ容姿を保っている。

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