2007年5月20日日曜日

端午の節句と菖蒲湯

平成19年5月5日のこと
 昼頃、ふと思い出したように妻に「菖蒲湯にする菖蒲の束買ってきた?」と尋ねたら、「どこで売ってるの?今までしたことないよ」と言われた。今までしたことなかったのか。そうしてみると私の記憶は子供のときのことなのだろうか。記憶はあるがいつのことなのか思い出せなかった。しばらくして買い物から帰ってきた妻が「菖蒲あったよ、このまま風呂につければいいんだよね」と言った。
 夕食のとき、孫が「こどもの日にどうして菖蒲湯に入るの?」と聞いたので、「菖蒲は勝負と同じ発音だから、菖蒲湯に入って勝負に強い子に育つようにということだよ」と答えたが、黙っていたので理解できたのかどうか分からない。
 毎日新聞「余禄」欄を見ていたら、確かに「菖蒲」は「尚武」や「勝負」と同音なので、それと同じ意味に見立てられ心身の丈夫な男子に育つようにとの願いがこめられて端午の節句の祝いに使われたとある。元は菖蒲の葉を束ねて、それを刀に見立てて男の子たちが合戦をし、その束でたたかれると息災になるという「魔よけ」の行事があったという。この遊びが、江戸時代に端午の節句に菖蒲の葉束で地面を打つ魔よけの「菖蒲打ち」となったらしいが、菖蒲湯の風習はいつのことなのだろう。
 こうして今夜、当家では初めての「菖蒲湯」に入ることになった。照見行脚の修行をする者は勝負にも強い心身を育てておかねばならないだろう。

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