2008年9月12日金曜日

純白の胡蝶蘭で花供養

  花屋さんが、「お母様の七日ごとの追善法要にお供えください」と言って、純白の「胡蝶蘭」を贈られた。
  実のところ、8月下旬に逝去した実母の法要は、3日目に料亭で、初七日から七七日忌(四十九日)までの法要を繰り上げ「三日斎(みっかどき)」として仕上げの法事を営み、既に秋の彼岸入りに間に合うようにと納骨も済ませていたので、このようなときに立派な「胡蝶蘭」をいただきとても恐縮した。
  今回、「三日斎」を営んだのは、実母の通夜、葬儀等の法要のすべてを私自身が導師となり成仏修法を執行していたからである。
  「三日斎」の語源は、地獄に堕ちた北斉の梁氏の遺族が三日目に僧を招いて斎(とき)=食事を供えて追善供養を行ったところ故人が地獄の責め苦を免れたという故事によると聞いたことがあるが、大事なことは、成仏法を確実に修しておけば七七日忌法要にはこだわらなくてもよいということなのだろう。
  納骨を急いだのは、誰もいない実母宅に四十九日間も遺骨を置いたままにすることはできないという思いがあったからである。ただ五七日(ごしち)35日の法事は少人数でするが、親の死とともに親の親族との交際は途絶えていくだろう。
  こう書くと、せっかく頂いた「胡蝶蘭は、どうするの?」ということになるが、三七日(みなのか)21日目を過ぎた時点で、実母の追善供養を兼ねて道場で観音会を開くことにしており、この法要に供えるすばらしいお供物になると思う。
  実母は、どんなことでも前向きに考え、特に真心の篭った贈り物には大感激する人だったので、この「胡蝶蘭」を目にすることができたら、さぞ喜んだことと思う。今回の観音会は、この「胡蝶蘭」の花びらが映えるよい供養会になることだろう。

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