2月20日のことだが、診療所の駐車場を出て、本当は左折して入ってきた道を引き返すはずだったが、どういうわけか右折してしまった。一瞬、通り抜けできるのだろうかと思ったが、直進すると路地を抜けることができた。右折すると信号機があり、そこで信号待ちをしているとき、ふと右側の「猿田彦大神」石碑が建っている空き地に目が向いた。そして、その石碑の前に「若宮八幡宮旧宮跡」と刻まれた小さな石碑が建っているのに気づいた。この空き地は、「伊野皇大神宮」の神殿工事のとき仮宮となったところだとは思っていたが、まさか「若宮八幡宮」の旧宮地だとは思ってもみなかった。そうしてみると現在、県道沿いの丘陵地にある若宮八幡宮は、いつの時代かに、この旧宮跡から移動したことになる。
若宮八幡宮は、山田の産土神ではないのかと思っているが、随分以前に2度ほど行ったような記憶がある。はっきりとは覚えていないが、社殿の建っている神域では神の霊気を感じず、その横から更に上に登る山道だったか石段だったかを登ると、頂上に「五穀神」を祀る石碑があったような気がする。当時、そこで強い霊気を感じたので、この丘陵の頂上地に元宮か本宮(旧宮)があったのではないかと思っていた。しかし、そこが旧宮跡ではなかったのだとしたら、この頂上地には、もともと地主神がおられたのでないかと考えられる。そして、後にこの地主神の神域である丘陵中腹に若宮八幡宮が移転してきたというこことになるのかも知れない。
今日、たまたまこの近くに所用ができ、通常通らない道を通り、信号機が赤で停車したために、運転席から窓越しに右を向き旧宮地跡の石碑を見せていただいたということは、偶然のことではなく、現在若宮八幡宮のある神域に再度行ってみよと、神に示されているのかも知れない。今、思い出してみると、以前、同八幡宮の前の県道でスピード違反を起こし免停になったことがあり、また同所近くで追突事故を起こし賠償したこともある。いずれも境内と言ってよい地域での出来事である。こんな形を通して、既にこの頃から間違いを正せといわれていたのかもしれなかったが、今に至るまで気づかなかった。旧宮跡に面した県道を何度も通っているが、未だこの旧宮跡には足を踏み入れたことがなく、ここに今も神霊が在されているのかどうかも分からない。
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