2008年11月28日金曜日

10年間拒否していたMRI検査を受けた

  M脳神経外科に行き、初めてMRI検査を受けた。
  実10年前に一度、ペインクリニックの紹介で別の脳神経外科に受けに行ったことがあったが、そのときは検査の直前になって、急に怖くなって止めている。ベッドに仰向けになり、MRI検査装置の穴のなかに上半身がすっぽりと入ったとき、「怖い、怖い」と叫んだので、そのまま検査が中止になった。医師に、「100人に1人くらい、こんな人がいる」と言われた。
  このとき、私は閉所恐怖症なのかと思った。以後、自らを注意して見ていると、やはり閉所に対する恐怖感があることに気付いた。では、どうしてそうなったのだろうと自問自答をしてみたが思い当たるところがなかった。
  ところが、ある日、棺桶の中で「自分は死んでない!」と叫んでいる夢をみた。このとき、養母の葬儀のときのことを思い出した。私が子どもときから成人するまで大事に育ててくれた養母、この養母の告別式のときは、人目もはばからずに泣いた。狭い棺桶に仰向けに入った養母、蓋が閉じられたときの悲しみ、そして、戸惑いながら火葬炉の点火ボタンを押した自分を思い出した。当時の火葬場は、遺族の代表者が点火ボタンを押していた。ひょっとしたら、このときの悲しい思いが深く心の中にずっと残っていて、閉所恐怖症が始まっていたのかもしれない。
  激しい肩こりと首筋の痛み、手がしびれる等の症状がずっと続いていたので、数日前、漢方薬局に鎮痛剤を買い行ったとき、薬局の主人が、「頚椎症が考えられるので、鎮痛剤を飲む前に、MRI検査を受けた方がよい」と言われ、MRIを持っている上記M脳神経外科を教えられた。そして、「自分も閉所恐怖症だが、MRI検査を受けるときは最初から目をつぶっていれば大丈夫」と言われた。
  そこで、今回勇気を奮ってMRI検査に挑戦したのであった。だが、やはりMRI検査機を見たときは、「こんな狭い空間に入るのは怖い」と思った。ベッドの上で検査技師に「右向きがよい」、「いや左向き」とか言って手こずらせたが、結局上向きになり、顔の上に野球でキャッチャーが被るようなマスクを乗せた。狭い空間の中に顔が入る前に目を瞑った。
  約20分間、各種の検査音が鳴り続けていたので、時間が経つのが早く感じた。幸いMRI検査では、脳神経のどこにも異常はなく、その前に受けていた頚椎のレントゲン検査でも骨に異常は見られなかった。心身の疲労と運動不足から肩や首がこり、筋肉痛を起こしているのではないか、冬場は肩辺の冷えに注意するようにと言われ、各種の薬を調合した鎮痛剤を処方された。
  考えてみると、今年は、実母の看護と死、その後の各種の処理事項、職場でも各種騒動が続き、精神的疲労の連続で脳が疲労いている。運動不足もある。
  ただ、今回のMRI検査で閉所恐怖症が解消したわけではないが、10年間尻込みして検査拒否を続けていた一つの恐怖はクリアしたことになりホッとしている。
 ※画像はMRI。http://www7.ocn.ne.jp/~n.brain/mri_mra.htmからお借りしました。

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