2008年10月13日月曜日

篤姫で観行院(若村麻由美役)逝く(扇の場面痛快だった)

  昨日のNHKドラマ篤姫(41回)を観ていたら若村麻由美が演じる観行院がもう亡くなってしまった。このときの顔を見ていて、また若い頃の故養母を思い出してしまった。
  篤姫で若村麻由美の出番は少なかったような気がするが、皇女和宮(堀北真希)の徳川家茂(松田翔太)に対する気持ちの揺れを見抜き、その母として気づかい、それとなしにアドバイスする演技は光っていた。
  篤姫で一番印象に残っているのは34回、皇女和宮一行が江戸清水家上屋敷に着き、大奥の女中らが挨拶に行ったとき、和宮と観行院がお前たちに見せる顔はないといわんばかりに扇(檜扇か)で顔を隠した場面。ビックリする女中らの表情が可笑しかったが、扇の後ろでアップになった観行院(若村麻由美)の顔の美しさも際立った。宮中では、高貴な人が身分違いの人と会うときは、御簾(すみ)か几帳(きちょう)越しに行い、安易に素顔を見せないというしきたりがあったようで、ここでは、この扇を御簾の代わりにしたのだろう。
  この若村麻由美、その頃放送されていた「刺客請負人2」で闇猫のお吉を演じていたが、その根城の浮御堂でも扇を持っていた。扇を仰ぎながら話をするお吉は、盗賊のようなもので、顔を隠すようなことはない。扇の種類も違い、身分相応の違いはあったと思うが、扇は、身分を問わず必須の持ち物だったのだろう。
  最後は、観行院は死んだが、闇猫のお吉は闇を捨て町娘風のいでたちで一人旅立った。若村麻由美は、最近「セレブと貧乏太郎」で金髪の美田園真紀子役を演じているが、どんな役をしても美しく目立つ。
 ※画像は、NHK大河ドラマ「篤姫」で観行院役の若村麻由美。

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