まず13日朝、E氏から「玄関に吊るす盆提灯とは?」と、問い合わせ電話があった。私の家では、迎えの盆提灯(門灯)の灯りを目印にして確実に当家の祖霊が戻ってこられるという言い伝えに従い、外玄関に祖霊迎えの盆提灯(薄墨家紋及び家名入り・絹丸)を吊るして、夕方に灯りを灯すが、E氏宅はマンションの一室なので、共有通路上にある各室入口ドアの外には盆提灯を吊るすことはできない。
提灯に限らず、盂蘭盆に家の前を明るくして祖霊を迎えるという風習は、仏教が日本に入る前にその原型となった風習からあったようで、その方法は、各地方や各家によって違いがあり、また現在、その方法も微妙に変化してきている。たとえば、各家の前で迎え火を焚くという風習については、都市化とともに危険が伴うこともあり少なくなってきている。もちろんマンションではできない。
E氏には、「提灯がなくても、夕方、仏壇に灯明と線香を立て、祖霊迎えの勤行を行えばよい」と返事したが、考えてみると、以前、当家では就寝前まで灯明の灯りを絶やさないようにしていたものだ。
14日午前中に盂蘭盆供養会を行い、墓参に行った。例年だと、霊園前道路(復路)で参拝者の車の渋滞に巻き込まれるのだが、今年は、それがまったくなかった。ガソリン価格高騰で車の運行を控えている人が多く、帰省ラッシュでの車の混雑が少ないと報道されていたが、車での墓参を控えている人も多いのだろう。
15日夕方、祖霊送りの勤行をした後、激しい雷雨となった。指定された近くの川べりまでお供えものを運んだが、このような雷をともなった激しい雨の降り注ぐなかで祖霊送りに行ったのは初めてであった。よく降った雷雨も、夜になって治まり、祖霊は、無事、浄土に帰還されたものと思い安堵した。
※画像は盆提灯・門灯(一例) http://www.chochin.jp/products/7-12.htm
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