筑紫舞伝承後援会から第23回筑紫舞の会の案内が届いた。「目前に米寿を迎えようと致して居ります まだまだ元気に頑張る事の出来ますのは一重に皆様の温かいご支援の賜と…」と記された宗家西山村光寿斉さんの手紙が添えられていた。
宗家と直接言葉を交わしたことはないが、ご高齢になっても動きの激しい筑紫舞を舞い続けることができる宗家の姿には、幻の九州王朝の舞を伝承してゆかねばという意気込みを感じる。私が、初めて筑紫舞の公演を観たのは、第15回公演(2000年7月29日、大濠公園能楽堂)で、宗家が「比良や小松」や「菊慈童」を舞われたのを覚えている。
この日の公演で、筑紫舞独特の「ルソン足」という足先を立て舞う舞いや、飛び上がって回転するしぐさや、兎飛びのような姿勢をして前進するしぐさなどを初めて目にし、驚きと感激が交錯した。
このような日本舞踊にはない舞い方が傀儡子に伝えられたという九州王朝の古代舞の形だったのだろうか。日本舞踊は、筑紫舞の足腰を鍛錬するような過激なしぐさを排除して流暢に流れるように洗練されたものかも知れないと思った。
実は、この筑紫舞の「ルソン足」のことは、それよりさらに14~5年遡る昭和62年頃に古田武彦著「よみがえる九州王朝―幻の筑紫舞(角川選書)」を読み、朝倉方面を行脚修行中に朝闇神社を訪れ、拝殿に掲げられてあった絵馬を見て知っていた。
しかし、その後、宗家が福岡に移住されていることは知らなかったので、実際の舞いは姫路に行かないと観ることは出来ないものだと思っていた。それだけに、感激もまた深かったのかもしれない。
このことを知った経緯や朝闇神社の絵馬のことなどは、思い出して次回記したい。
※第23回筑紫舞の会は、平成20年8月9日(土)12:00福岡県立大濠公園能楽堂で開催されます。
※画像の「雲井の曲」の舞い(動画)は、
http://www.studiomagpie.jp/modules/x_movie/viewcat.php?cid=7&min=20&orderby=titleA&show=10にあります。
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