山道を抜け、緒方盆地の視界が開けたところにある交差点で、「原尻の滝⇒」の看板が目に入り右折した。ところが、数秒走ったところで自分でもわからないままに急に減速し停車した。
不思議な力が働いたと思い、運転席の窓から右を向いたら鳥居があり、その扁額に刻銘された「三の宮八幡社」の文字が目に入った。さらに「緒方三郎惟栄造営」と書かれた立て札もあり、ここに誘導されたのだと直感した。
鳥居をくぐると正面に真っ直ぐ登る高い石段があった。この日の正見行脚は、石段登りから始まった。最後の石段を登り終えたとき、左足の靴が脱げ、右によろけて転んだ。左側にいたPがびっくりして思わず右手を差し出したが、私は、右手を地につけてゆっくり体を起こした。そのとき、転んだすぐ右に注連縄を張った小岩があるのに気づいた。この岩は依(憑)代で、そちらに引き寄せられるように転んでいたのだ。
転んだ私の体は、鎮座神の懐に優しく抱かれていたようで、どこも怪我はなかった。Pの手にはオーラが出ていた。 このとき、境内には鎮座の神々の気が満ちており、同時にその気を享受していたのだった。
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